函館市チームに出場した（左から）金丸さん、加藤柚奈・紬希さん、青木さん、佐々木さん、藤田さん

　９月１７日に札幌市で開かれた「第７９回全道珠算競技大会」（道商工会議所連合会など主催）の都市対抗競技で、函館市が２００８年の第６６回大会以来、１３大会ぶりの優勝を果たした。今夏の猛暑の中で特訓を重ね、小中高生と社会人の７人でつかんだ優勝旗。メンバー全員が「みんなで練習した成果を十分に発揮できたことが良かった」と喜んでいる。

　都市対抗競技には函館のほか、札幌、岩見沢、帯広、江別、石狩の道内６市が参加。函館市チームは、エスイーシー（末広町）に勤務する八木泰樹さん（４３）、主婦の藤田恵美子さん（３７）、函館中部高３年佐々木奏多さん（１８）、函館五稜郭中２年加藤柚奈さん（１４）、北斗上磯中２年金丸雅貴さん（１３）、函館亀田小６年加藤紬希さん（１２）、函館港小４年青木まどかさん（１０）で臨んだ。

　競技は、かけ算やみとり暗算、読み上げ算など６つあり、種目ごとにチーム内からメンバーを５人選抜。６種目で３０点満点で、函館市チームは４種目で全問正解するなどして２７点を獲得、２位の札幌市チームとは２点差で競り勝った。

　八木さん、藤田さん、佐々木さん、加藤柚奈さんは６種目にフル出場した。藤田さんは「一つ一つ丁寧にそろばんをはじき、正答率を上げることを良い緊張感に切り替えることができた」、佐々木さんは「全競技に出て責任もあったが、チームの１位に貢献できて良かった」、加藤さんは「初めの練習ではミスが多く心配だったが、練習するうちに正答率が上がり、本番では全問正解できた」と振り返る。

　金丸さんはわり算と読上算、加藤紬希さんはかけ算と読上暗算、青木さんはみとり算とみとり暗算の各２種目に出場。金丸さんは「正答率が低い問題を重点的に練習した」、加藤さんは「苦手な読上暗算に当たったが、やれることはやった」、青木さんは「間違えないようにという緊張感と制限時間のプレッシャーもあった」と話す。

　個々の好成績もチームを優勝に導いた。個人競技一般の部で八木さんが２位、高校の部で佐々木さんが３位、中学校の部で加藤柚奈さんが５位、小学校４年生以下の部で青木さんが２位と、４人が各部門のトップ５にランクインした。

　次大会に向けて、藤田さんは「（今大会は）読み上げ暗算でミスしてしまったので、満点で優勝したい。緊張に飲まれずプレッシャーに勝てるよう練習を重ねたい」と意気込んでいる。