道東沖マイワシ漁獲高100億円に迫る【釧路市】
最盛期を迎えている道東沖の巻き網漁は、マイワシの水揚げ量が順調に伸びるとともに、ミール(魚粉)向け単価の高騰で金額は9月30日現在84億2700万円と、前年同期に比べ45・9%増加している。漁期は10月末までだが、このペースでいけば100億円を超えるのは確実とみられる。
巻き網漁は、全国から集結した24船団が釧路港を拠点に操業。水揚げは全体の6割ほどが釧路で、そのほか十勝港などで行っている。
今年は6月20日に操業を開始したが、北海道まき網漁業協会によると、9月30日までの水揚げ量は16万3798㌧(前年同期比13・5%増)となっている。昨年の最終的な水揚げ量は22万4900㌧だが、水産庁は今年、漁獲可能量(TAC)を昨年までの24万5000㌧から31万8000㌧に拡大した。
魚体のサイズは、終盤になり大きなものも出てきたが、40㌘台と小ぶりが主流。そのため漁獲の大半がミール向けだが、単価が上昇している。1㌔当たりの平均単価はおととしが28・2円、昨年が38・7円だったが、今年は最高値で65円まで上昇した。関係者によると、世界的な養殖魚の需要増大で餌のミールが不足していることや、原料の主要生産国ペルーでカタクチイワシの漁獲規制が行われたことなどが要因とみられる。
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