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日高報知新聞

再建築・活性化の多様な試み 国立台湾史前文化博物館 平取で芸能交流やフォーラム【平取】

セレモニーで歌や踊りを披露する台湾先住民族

【平取】「国立台湾史前文化博物館」が2日から二風谷の沙流川歴史館で始まった。「文化環境共生…台湾先住民族の文化と環境知識特別展」のオープニングセレモニーには約50人が参加し、記念伝統芸能交流で台湾先住民族3人と平取アイヌ保存会がそれぞれ歌と踊りを披露した。

 3日の公開フォーラムには、町内外から100人ほどが参加した。遠藤桂一町長は「アイヌ民族のIWOR文化に関心を持ってもらおうと、シンポジウム、オンライン交流を行ってきた。特別企画展を見せてもらい、似ている点や新しい発見をすることができた。今回のテーマは『未来に向けた再構築・活性化の多様な試み』。世界的にも先住民族が大切にする自然と共生することが望まれている。少数民族のことを知り、価値あるフォーラムにしてほしい」と歓迎。台湾史前文化博物館張至善副研究員は「展示の交流、若者の交流、学術の交流と分野ごとの交流が行われる。アイヌ先住民族の文化を知る機会とし、台湾先住民の文化の素晴らしさと環境への配慮をしていることを伝えたい」とあいさつした。

 特別報告では、張至善台湾史前文化博物館副研究員が「先住民族の環境知識~再生・保全・活用をめざす台湾史前文化博物館の取組~」をテーマに、「樹皮や植物の繊維を利用して服や布を作る先住民の知恵から自然の利用価値を学ぶことで、環境保全や生物多様性にもつながる」と強調。「プラスチックのない生活など、先住民の知識は世界の環境問題を解くカギになる」など話した。

 徳島県立鳥居龍蔵記念館の長谷川賢二館長は「研究者が残した写真・記録の活用」として、同記念館と台湾史前文化博物館との協働を中心にした取り組みについて報告した。

 この後、「アイヌ文化環境保全対策事業が明らかにした環境知識の意義」について、北大アイヌ・先住民族研究センター長の加藤博文教授と町アイヌ施策推進課アイヌ文化保全対策室の長野環主任、「アイヌの伝統的狩・漁の今日的継承をめざす活動を通じて」を、町アイヌ文化振興公社の門別徳司主任、「先住民が導く文化学習ツーリズムの可能性」を、北大アイヌ共生推進本部兼観光学高等研究センターの岡田真弓准教授と町アイヌ文化振興公社の木村美咲主任が、それぞれ事例報告した。

 引き続き、同志社女子大の大西秀之准教授が「イオルをめぐる環境知識と学資に留意しながらの意見」、萱野茂二風谷アイヌ資料館の萱野志朗館長が「コトバとものがたりに表現された環境知識に留意しながらの意見」をそれぞれコメント。

 最後に東北芸術工科大の田口洋美名誉教授の進行で全体意見交換を行い閉会した。

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