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日高報知新聞

「大きくなって帰ってきてね」 庶野小3、4年 マツカワ稚魚2千匹放流【えりも】

マツカワの稚魚を放流する児童たち

【えりも】道栽培漁業えりもセンターで中間育成したマツカワ(タカノハガレイ)稚魚の放流が8日、町内の庶野漁港で行われ、庶野小(杉山一彦校長)の児童3、4年生10人が、担任の田中美枝先生の引率で漁港に到着して放流に参加した。

 えりもセンターでは、噴火湾の伊達市にある道栽培漁業センターから、6月下旬から7月上旬に3回に分けて、全長47㍉の稚魚35万4千匹を搬入。6基の水槽でプランクトンや配合飼料を与えて約93㍉までに生育した稚魚を、8月下旬から管内の日高町・富浜漁港を皮切りに各町の港湾、漁港へ放流を続けている。

 この日は、庶野漁港からマツカワ稚魚2千匹の放流で、泉紳一副町長と住野谷張貴えりも漁協専務らが児童たちを出迎えた。泉副町長は、マツカワは過去の乱獲で枯渇状態になったが、稚魚の放流努力で資源が回復し、いまは管内の漁業を支えていることなどを説明し「『大きくなって帰ってきてね!』と願いを込めて放流しようと児童たちに呼び掛けた。

 水上雄聖君(4年)は「赤ちゃんなので優しく放流したいです」と述べて放流開始。児童たちは、搬送水槽からバケツで取り出した稚魚を海水が流れるパイプに放流し「元気でね!」などと声を掛けながら放流した。

 マツカワについての質疑応答で児童たちは「マツカワは何年後にえりもに戻るのか?」、「稚魚にどんな餌を与えて水槽で育てるのか?」などの質問に、町産業振興課の芳賀恒介専門技師が丁寧に説明した。

 最後に安田真凰(まお)さん(3年)が、「マツカワの放流に参加して、いろいろなことを教わりました」と関係者に感謝した。

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