神輿渡御4年ぶり復活 金刀比羅神社例大祭にぎわう【根室】
【根室】根室金刀比羅神社例大祭は10日、本祭を迎え、呼び物の大神輿(みこし)が本宮を発御、四祭典区を従えて市内を巡幸した。コロナ禍で4年ぶりとなる祭りは、道教委の無形民俗文化財指定を初披露する場で、104年ぶりの日程変更など話題の多い開催となったが、懸念された祭り人材もほぼ確保され、沿道からも待望の声が聞かれるなど、根室の夏を彩った。
創祀217年を数える同神社。2020年に釧根初の無形民俗文化財指定を受けたものの、コロナ禍で披露できず。札幌市の北海道神宮祭や渡島管内江差町の姥神大神宮渡御祭と並ぶ北海道三大祭りに数えられる祭りも人口減少、人材の流出などの懸念から、それまでの日付固定(9~11日)から、1919(大正8)年以来となる曜日固定(毎月第2金~日)に変更して初の開催となった。
午後0時30分、本宮を出発した総重量1・5㌧の大神輿は西部、第一、東部、第三の四つの祭典区を従え、約3時間かけて市内を練り歩いた。120人が60人ずつに分かれて担ぐ神輿は4年ぶりの「わっしょい」の声を響かせ、祭り復活をアピールしていた。根室高校卒業以来40年ぶりに祭りを見たという大阪在住の齋藤祐嗣さん(59)は「久々に見たけど、変わっていない気がした。ふるさとの祭りは良いですね」と笑顔を見せた。
本祭を終えた同神社奉賛会の長谷川敬二会長は「4年ぶりとあってか、沿道から熱い声援を多く掛けられた。皆さんの待ちに待った感が伝わり、かつてないほど感動している。最終日(13日)も頑張ります」と振り返っていた。
13日の神輿渡御は午後0時30分、緑町の御旅所を出発、午後3時すぎに本宮に還御する。
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