ふるさと納税、道南自治体の返礼品充実 「体験型」開発にも注力【函館】
総務省が1日に発表した2022年度のふるさと納税の寄付額で、渡島、桧山管内では森町の13万4031件、22億3067万円が最多だった。函館市は6万6872件、11億9733万円で過去最高額を更新した。各自治体とも人気商品に力を入れたり、観光客をターゲットにした現地消費型のメニュー開発も進めている。
同省によると、全国では昨年度の件数、寄付総額が過去最高の5184万件、9654億円となった。北海道は1452億円と全国の約15%を占める。渡島11市町は69億6367万円、桧山7町は6億6349万円。道南全体で前年度比で約5億1000万円の減少。
過去最高額となった函館では、サケやイカなど海産物が人気で、各申し込みサイトに掲載する写真の見栄えを良くするなど、魅力発信が奏功した。今年度は20億円を目標額に補正予算を組み、7月には約60品目を追加。前年同期比で約1・6倍のペースで推移しており、順調だという。
大泉潤市長は4年間でふるさと納税額年間100億円の公約を掲げたが、昨年度100億円を突破したのは全国で6市町のみと一握りだ。宮崎県都城市195億円がトップで、紋別市194億円、根室市176億円、釧路管内白糠町148億円の道内3市町が2~4位に並ぶ。
市は食の魅力に加えて観光地としての強みも寄付額増につなげたい考え。来函観光客は回復途上にあり、今後、宿泊クーポンといった需要も期待される。市経済部経済企画課は「観光型の寄付もさらなる充実検討を図りたい」とする。
隣接する北斗市は寄付額を大きく伸ばした自治体のひとつ。21年度比で金額は4972万円増の1億5087万円(同市内での寄付を含む)だった。通学定期券購入費助成に充てるなど、教育・子育て環境の充実につなげる。これまで人気の中心はコメやトラピストバターだったが、昨年度追加のホタテが上位に食い込んだという。今年度はホタテの数量を変えて寄付額に幅を持たせるなど、選択肢の充実に努める。
一方、ふるさと納税サイト手数料など事務経費がかさんでいる実態を受けて、10月以降は制度が見直され、経費を5割以下とするルールが厳格化される。
21年度比で25・6%増の9億4970万円となった鹿部町はサケフレーク、タラコなど水産加工品が人気だ。少額寄付の返礼品が多く、件数のみでみると道南で3位でリピーターも多いという。現在、制度改正を見据えて体験型メニューに力を入れる。7月27日から地場海産物で家庭料理を教わる「浜のかあさん地元料理体験」、ガイドとともに森林散策する「駒ケ岳山麓リゾート森あるき」などを追加。いずれも道の駅しかべ間歇泉公園で足湯も利用できる。
体験型の返礼品は来町動機を生み、さらなる地元消費にもつながる。同町は「元々体験観光メニューとして人気なので、楽しんで控除も受けてもらえたら」と期待する。町営パークゴルフ場の利用権では近隣住民の需要も見込んでいる。
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