北海道で３６年ぶりに開かれている、高校生のスポーツの祭典である全国高校総体（インターハイ）。釧路でも夏季競技では初となる女子バレーボールが８月１～５日にかけて、ウインドヒルくしろスーパーアリーナと釧路町総合体育館で行われる。大会成功に向けて準備を進めてきた釧路市・釧路町実行委員会は、日本一を決める熱い戦い、さらに、釧路、根室出身選手の活躍は見応えありと来場を呼び掛けている。観戦無料。 　大会には全国から５１チームが出場する。北海道代表は３年連続３０回目の出場となる旭川実業と４年連続１６回目の参戦となる札幌山の手の２校。

　１２人のエントリーメンバーのうち、釧路、根室関連選手では、旭川実業から井関芹花（３年）＝釧路景雲中＝、石崎茉凛（同）＝中標津中＝、渡部結菜（同）＝釧路鳥取中＝、小林史果（２年）＝中標津広陵中＝、滝口空楽（同）＝釧路鳥取中＝、木下夏香（１年）＝別海中西春別中＝の６選手。札幌山の手からは河野柚帆選手（３年）＝釧路鳥取中＝が唯一、名を連ねた。旭川実業の笠井季璃選手（３年）＝別海中央中＝はクロアチアとハンガリーで行われているＵ─１９世界選手権の日本代表に選抜されているため出場しない。

　同競技の釧路開催が決まったのは２０２０年８月。同実行委は翌年の北信越インターハイの女子バレーボール会場（石川県金沢市）を視察し、情報収集に当たったところから、さまざまな準備を約２年間にわたって行い、大会成功に向けて尽力してきた。

　乙黒美範実行委員長は「釧路町との共同開催ということで、一緒になって地元を盛り上げたいという思いを持って、これまで準備を重ねてきた。注目度の高い競技を成功させることはもちろん、選手たちだけでなく、観客の皆さんにも釧路を楽しんでもらって、今後も観光で来てもらえるようにアピールしていきたい」と話している。

　８月１日は開会式のみを実施し、旭川実業の井関選手が選手宣誓をする。２日から競技が始まり、旭川実業は午前１０時４０分から都市大塩尻（長野）、札幌山の手は同１１時５０分から明秀日立（茨城）といずれも同アリーナで対戦する予定。また、路線バス利用者が多く見込まれることから、釧路駅と同アリーナを結ぶ、くしろバスの「豊美線」を２～５日の期間、１日５往復増便する。

皆さんの声援で大会をより盛り上げてほしい」と小林委員長

　道内の高校生が運営で支える

　◯…大会広報などを担う学生ボランティア「高校生活動学校推進委員会」は、道内の高校生らで組織し、運営側で同世代の選手たちを支える。 　小林美月委員長（釧路江南３年）は高校１年生の冬から精力的に活動。地元で行われる全道、全国大会で啓発資料を配ったり、札幌雪まつりで大会をＰＲするなど、高校１年生の冬から精力的に活動してきた。 　大会間近の２９日にはＦＭくしろで最後の宣伝を行った。「秋篠宮ご夫妻と会えたことなど、貴重な体験をたくさんできた」とこれまでの活動を振り返りながら「４年ぶりの観客が入っての開催。ぜひ会場に足を運んで、日本一を目指す高校生の熱い戦いを見てほしい」と語った。開会式では、歓迎の言葉を述べる。