白老町地域おこし協力隊員の山岸さん まちづくり法人シップス設立
白老町地域おこし協力隊員の山岸奈津子さん(42)は、町の魅力発見とコンテンツ創出、発信などを手掛ける一般社団法人SHIRAOI PROJECTS(シラオイ・プロジェクツ=通称SHIPS、シップス)を立ち上げた。行政のまちづくりでフォローし切れない機能や役割を担っていこう―と5日付で設立した非営利型の法人。27日以降、白老や苫小牧で設立趣旨の説明会を開催し、活用を広く呼び掛ける考えだ。
シップスの通称から「(まちの)可能性を広げる舟を出す」を基本理念とし、「まちづくりに積極的に関わることで、新たな魅力を生み出す原動力にしたい」と意気込む。
山岸さんは1980年、札幌市生まれ。札幌学院大卒業後、星野リゾートトマムで約10年間広報を務め、13年に独立。現在までに葬祭業や宇宙開発など多岐にわたる業態に関わり、札幌国際芸術祭や新千歳空港アニメーション映画祭でも広報を担当した。
白老を初めて訪れたのは15年ごろ、グルメ関係のライターの仕事がきっかけ。白老文化観光推進実行委員会主催の芸術祭「ルーツ&アーツしらおい」の広報を担当してから本格的にまちと関わり始め、22年7月に地域おこし協力隊員に就任。白老の魅力や可能性を広く発信していくためには「雇用を生み出すことが必要」と考え、法人化に向けて準備を進めてきた。
今後は、遊漁船と釣り人、レジャー客をつなぐ予約のプラットフォーム整備のほか、町や近郊で流通するフリーペーパーの発行などに取り組む考え。アート作品展を企画したり、港近くに拠点を置き、芸術家や学生と企業の交流を促進する構想も描く。
設立説明会と相談会は27日に白老中央公民館、30日に竹浦コミュニティセンターで開く。両会場とも午後2時と同6時半の2回。7月3日には午後7時から苫小牧市大町1の旧いとう履物店「トマコマイ・ハブ」でも開催する。いずれも無料で予約不要だが、苫小牧会場はワンドリンクの注文が必要。
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