牛乳・乳製品の需要減などで基幹産業の酪農が厳しい環境にある中、乳牛や乳製品に触れるイベント「乳(ちち)フェス」(実行委主催)が7月9日、士幌町内の道の駅ピア21しほろで開かれる。町内の異業種で構成される有志団体が初めて企画。楽しみながら牛乳や酪農への愛着を育み、長期的な消費・購買意欲につなげてもらう。
酪農業は、コロナ禍で牛乳・乳製品の需要が落ち込んで減産を迫られ、餌など生産費の高止まりで経営環境が悪化している。地域の産業が苦境に立たされる中、士幌中央中学校の生徒からは「酪農家が主役になれるイベントが町にあったらいい」とのアイデアが出た。その声を受けて町内の酪農家や元地域おこし協力隊などの有志が実行委をつくって企画した。
道の駅を会場に、牛について知る紙芝居や、麦稈(ばっかん)を引いて子どもが自由に遊べるスペースなどを用意。同校美術部などが牛乳パックを使用してサイロや牛をモチーフにした巨大なオブジェを飾る。
特選よつ葉牛乳など3種類の牛乳を飲み比べる「利きミルク大会」や、子牛との触れあいブースを設ける。出展者は延べ20店が集まり、牛乳を使ったさまざまなメニューを提供する。十勝を拠点に活動するロックバンド「ZION」(ザイオン)などの野外ライブも行われる。
JA士幌町組合長やホクレン会長などを務めた故太田寛一氏は、酪農家のための乳業工場として「北海道協同乳業」(現在のよつ葉乳業)の設立に奔走し、十勝や北海道酪農の振興に力を尽くした。町内ではこれまで、町農業振興対策本部が牛乳の消費を促そうと、パック牛乳を無料で配布するなど消費拡大の取り組みを行っている。今回も町、同JA、町商工会などが後援する。
実行委員長を務める町内の酪農家古田全利さん(47)は、「酪農を盛り上げ、乳製品の素晴らしさを実感できるイベントをみんなで作りたい」と話している。
雨天の場合は一部内容を変更して実施する予定。問い合わせは同道の駅(01564・5・3940)へ。
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