【根室】北方領土・貝殻島周辺で操業する貝殻島コンブ漁の出漁証明書伝達式が５月３１日、管理組合の歯舞漁協で行われた。今年の同漁は解禁日の参考とされる前浜コンブの資源調査結果や報告会での意見などを踏まえ、２年ぶりに１日の解禁が決まっている。

　伝達式には出漁予定の漁業者らや来賓が出席。道水産会の山崎峰男副会長がコンブ交渉の経過報告を兼ねてあいさつ。山崎副会長が歯舞漁協の小倉啓一組合長に出漁証明書を手渡した。

　同漁協昆布部会の柿本康弘部会長は「６月１日からの一斉出漁で私たちコンブ漁民も期待を込めての操業となる。歴史ある協定が秩序ある操業によるお互いの信頼関係によって進められたことを確信し、救命胴衣の完全着用により無事故で終えることを誓う」と謝辞を述べ、同漁協青年部珸瑶瑁支部の小圡道治さんが「協定を順守し、秩序ある操業を誓います」と宣誓した。

　終了後には小倉組合長が取材に応じ、「今年こそは大漁に期待している。漁業協定を守って違反のないよう、来年につながる操業にしたい」と話していた。

安全操業を宣誓する小圡さん（右）左は山崎副会長