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釧路新聞

釧路ガス、昆布の森構想 ブルーカーボン西港で実証実験【釧路】

 ジャパンブルーカーボンプロジェクト(JBP、東京都、吉川京二代表)と釧路ガス(釧路市寿4、両角幹彦社長)は30日、釧路港の海域でコンブなどの海藻や海草を増やし、ブルーカーボンの力で脱炭素社会を目指す「釧路ガス昆布の森づくり」構想を発表した。

 JBPは、海の二酸化炭素(CO2)吸収源である海藻や海草を増やすブルーカーボンの取り組みを進めており、コンブの生育に適した釧路沿岸に着目して昨年3月から実証実験を行っている。

 一方、釧路ガスは、釧路の海を生かした地域貢献や脱炭素社会への取り組みを模索していたことから、昨年9月に両者がパートナー協定を結んだ。

 「釧路ガス昆布の森」は、釧路港西港第4埠(ふ)頭(とう)東側の8万平方㍍の海域で計画している。釧路ガスがスポンサーとなり、北海道開発局と釧路市の助言を得ながら事業を進める。将来的にはカーボンクレジット制度により、CO2排出削減量を大手企業などと取引することを目指す。

 30日には実証実験が開始され、コンブを付着した50㍍のロープ5本がブイから海中に下ろされた。付着したコンブは、西港島防波堤での実証実験で成長が確認されたオニコンブを付け替えたもの。来年3月まで生育状況の観察と確認を行い、順調ならロープの数を増やしていく。

 JBPの吉川代表は「地元有力企業の支援を受けて釧路の地域活性化、釧路市のゼロカーボンシティ宣言、道のブルーカーボン推進に貢献できる事業」と述べ、釧路ガスの長島保典常務取締役は「ブルーカーボンという新たな海の力で脱炭素社会実現を目指す。社会インフラを担う地元企業として地域に貢献したい」と話した。

釧路ガス昆布の森の予定地に立つJBPの吉川代表(左)と釧路ガスの長島常務

ロープに付けられたオニコンブ(JBP提供)

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