多くの仲間が桜に集う 網走絆プロジェクト 手入れ欠かさず、開花を喜ぶ
【網走】満開の桜と笑顔があふれる網走を夢見ながら、志半ばでこの世を去った井上隆さん(享年46歳)=市嘉多山=の遺志を引き継ぐ仲間たちが、今年も道道網走公園線美岬トンネルの上に集まり、植樹してきた桜を手入れした。ここ数年は新型コロナ感染を考慮し、参加人数を少なくしていたが、対応が緩和された今年は、多くの仲間が集合。同所が桜の名所となりつつあるのを喜んだ。
井上さんは生前、「道路は人や地域、産業をつなぐ絆の役割を果たすもの」という信念から、地域で美化活動を実践。2010年には美岬トンネルの入り口近くに30本のエゾヤマザクラを植えた。
長年の夢だった桜並木を見て「将来は、親子で1日過ごせるような場所にしたい」と感慨深げに語った井上さんだが、その翌年に急逝。仲間たちは、井上さんの思いを引き継ぎ、活動を続けようと「網走絆プロジェクト」を発足。毎年、美岬トンネル周辺で桜の苗木を植樹している。
これまでに植えた桜は約150本。当初に植えた桜は、すでに花を咲かせるまでに成長。満開の時期に花見に訪れたという仲間も多くみられた。
半面、年を重ねるごとにエゾシカによる食害が深刻になり、植樹した一帯を防護ネットで囲って保護。現在は食害も受けなくなったという。
その一方で、植樹した一帯は斜面になっており、降雨とともに雨水が流れ込むことで「根腐れ」を起こし枯れてしまう桜が見られることから、斜面の上側に側溝を整備するなど、植樹後の手入れも欠かさずにいる。
今年集まった仲間たちは、枯れてしまった苗を植え替えたほか、水を与えるなどの手入れに取り組んだ。水谷市長や佐藤道議、中島和彦オホーツク総合振興局長らも手入れに参加した。
作業を終え、同プロジェクトの井上志郎代表は「新型コロナの対策も緩和され、今年は多くの仲間に集まってもらうことができた。春には多くの人に満開の桜を楽しんでもらえるよう、植樹と手入れを続けていきたい」と話していた。
関連記事
500機ドローン Xマス彩る 道の駅で道内最大級ショー【上士幌】
LEDを搭載したドローン500機が冬の夜空を彩る、「かみしほろクリスマスドローンショー2024」(上士幌町ドローンコンテンツ実行委員会主催)が12月21~25日、上士幌町内の道の駅かみしほろで...
焼き魚をテークアウトで 移動販売「えぞ吉」が専門店開業【帯広】
魚の移動販売が人気だった「えぞ吉」(樽美拓哉代表)は22日、帯広市西21南2に「魚の炭火焼き専門店えぞ吉」を開業する。自家製の干し魚を浦幌木炭で「じっくり丁寧に焼いた」(樽美代表)商品などをテー...
ボージョレ解禁 コクある出来 十勝ワイン新酒もきょうから【帯広】
フランスのボージョレ地区で、その年に収穫したブドウを醸造したワイン「ボージョレ・ヌーボー」の販売が、21日午前0時に解禁された。十勝管内の酒販店にも早速並んでいる。 帯広市西18南3の「ワ...
海中転落、迅速救助に 室蘭海保、2消防と潜水訓練【室蘭】
室蘭海上保安部は18日、室蘭港南防波堤付近の海域で、室蘭と登別の両市消防本部との合同潜水訓練を実施した。車両転落などを想定した要救助者の捜索と救助を通して、万が一の際の手順や連携を確認した。 ...
思い出、ドアと一緒に 洞爺湖温泉観光協会、記念撮影用に設置【洞爺湖】
洞爺湖観光を楽しんでもらおうと、洞爺湖町の洞爺湖温泉観光協会(大西英生会長)は、湖周辺に記念撮影用の開き戸「TOYA DOORS」を設置した。同協会は「フォトスポットとして、ぜひ活用して」とP...
CATEGORY記事カテゴリー
MEDIA参加新聞社
ARCHIVE月別記事リスト
RANKINGアクセスランキング
- 週間アクセス
- 月間アクセス
-
1
昔風の純喫茶復活 マリー・ギャルソン17日営業再開【釧路市】
2函館市動物愛護管理センター開所 25日から運用 殺処分減へ【函館】
3釧路の漫画家吉田さん、「スノウ」配信開始【釧路市】
4道東道阿寒─釧路西 12月22日開通 札幌─釧路市街地直結【釧路市】
5帯広畜大「ゼニ研」に前田一歩園賞 ゼニガタアザラシの個体数調査継続【札幌】
-
1
高校で卒業式、1623人が門出の日【釧路管内】
2タイ国鉄車両工場長 シンハカーンさん キハ183系を見学 安平
3昔風の純喫茶復活 マリー・ギャルソン17日営業再開【釧路市】
4釧路市動物園、ライオンのユウキ死ぬ【釧路】
5旧狩勝牧場再生へCF 返礼はソフト食べ放題やツアー 北広牧場【新得】