「福司」新酒 全国金賞 梁瀬社長「安堵と喜びが交差」【釧路】
釧路管内唯一の酒蔵「福司酒造」(釧路市住吉2、梁瀬之弘社長)が2022年度の「第111回全国新酒鑑評会」で金賞に輝いた。24日の発表で、金賞受賞は道東では同社のみで、21年以来2年ぶり。09年からの15年間では10回目の金賞で、入賞も3回という好成績を収めている。(小西靖)
同鑑評会は、日本酒の品質向上を目的に1911年に始まった歴史ある大会で、独立行政法人酒類総合研究所が主催。製造された清酒の調査研究を通じ製造技術と酒質の現状、動向を把握し、清酒の品質、製造技術の向上に資するとともに、国民の清酒に対する認識を高めることを目的に毎年開かれている。現在、全国規模で開催される唯一の清酒鑑評会。
鑑評会審査予審は4月19~21日、決審は今月の10、11日の2日間、広島県で行われた。全国から(22年7月~23年6月製造)清酒818点が出品され、入賞酒は394点。最高賞となる金賞酒はこのうち218点。道内の入賞は6社、金賞は2社で、道東では同社のみが受賞。金賞を獲得した「福司」の原料米は道産酒造好適米「彗(すい)星(せい)」で、精米歩合40%。
梁瀬社長は「仕込みの時期はコロナ禍という大変厳しい状況の中での金賞受賞で、従来とは別な意味で安(あん)堵(ど)と喜びが交差している。今回の受賞を励みに、釧路の地酒として地元の皆さんが誇りと思えるような日本酒造りにより一層努力していきます」としている。
同社は、4月に発表された札幌国税局の22年度新酒鑑評会、道産米吟醸酒の部の金賞と合わせると、主要な鑑評会で二つの金賞受賞となった。
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