ワイン「88歳の挑戦」で乾杯! 道の駅樹海ロード 試飲会で馬場さんを祝福【日高】
【日高】町内富岡の馬場幸一さん(89)の畑で育てたブドウを使ったワインがこのほど完成し、この試飲会が13日、道の駅「樹海ロード」で開かれた。ワイン好きや馬場さんの親族、友人ら70人近くが集まり馬場さんを祝福した。
馬場さんは日高町出身。町職員などを経て79歳で仕事を離れ、所有する農園の管理を趣味の範囲で行っている。日高地区には名産品が少なく「何か地域の名産品を作りたい」との思いを抱き続け約5年かけて実現させた。
2018年(平成30年)に「山幸」「清舞」という2種類のワイン用ブドウの栽培を開始。化学肥料を使わず無農薬で育てていることもあり人手が必要になった。21年からは町の地域おこし協力隊の三浦翔さんが全面的に協力し、苗なども増やしている。当初はブドウジュースを目指したが、空知管内のワイナリーからの助言でワインに転換。帯広市の相澤ワイナリー「あいざわ農園」で醸造することになった。昨年の秋、120㌔のブドウを持ち込み10月から醸造作業を始め、発酵や熟成の過程を経て今年2月に86本の瓶詰めを行った。作業のため馬場さんと三浦さんがワイナリーに足を運んだ。
ワインの名称は「デフィ88アン」。フランス語で「88歳の挑戦」という意味。馬場さんが全量を同農園から購入。酒販免許がないため販売はしていないが、三浦さんは「これから講習や手続きを踏み酒販免許を取得し、道の駅や町内の飲食店などで販売したい」と話している。
馬場さんは「ブドウの苗を現在の250本から500本にしたい」「白ワインにも挑戦したい」「デフィ100くらいを目指したい」など夢を大きく膨らませている。三浦さんには「いろいろな意味で、自分にはできないことを駆使してくれ頼もしい存在」と感謝した。
試飲会には、相澤ワイナリー「あいざわ農園」の相澤一郎さんも訪れ、念願のワインを完成させた馬場さんを祝福し会場を盛り上げた。
試飲したのは、馬場さんが昨年収穫したブドウ「山幸」を使い、今年2月に完成した赤ワインで、参加した町内の女性たちは「とても軽く飲みやすい。こういったワインを飲みながらコミュニケーションが取れてうれしい。馬場さんの年齢に関係なく、挑戦することに乾杯‼」と笑顔で話した。
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