コスプレ衣装造形師２人が制作した３体のキャラクターを展示している

　百貨店にコスプレイヤー大集合―。函館や道南でコスプレ撮影や衣装、小道具制作、イベント運営に携わる５人の作品を一堂に展示する初のイベント「あなたの知らない道南コスプレの世界（道南コス展）」が、丸井今井函館店６階特設会場で開かれている。人気アニメ、ゲームのキャラクターの実物の衣装３体や、コスプレ写真、インタビューを掲載したパネル２２枚を展示している。２１日まで。

　道南でコスプレイベントを運営する団体「マスカレード」（徳原弥彦代表、活動名＝穂高）が主催し、同店と函館栄好堂丸井今井店が協力した。

　衣装造形師として全国に知られるサチコさんは、オンラインゲーム「フォートナイト」に登場する、バナナに手足が生えた「ピーリー」と、モンスターハンターの敵キャラ「ジンオウ」を出展。ポスターやアニメなどあらゆる資料を集めて完成させるといい、「全体のシルエットを意識する。敬意を持って創るので自分のカラーは出さない」とサチコさん。

　同じくＭＡＤさんは２０１７年から毎年改良を重ねるという、スマートフォンゲーム「ＦＧＯ」のキャラクター「山の翁」を制作した。

　カメラマンのまいてぃさんとぜろろさんは、ウマ娘、僕のヒーローアカデミア、鬼滅の刃、ラブライブ！といった人気ゲームやアニメのキャラクターをモデルに撮影した写真を展示。森町や恵山、湯元啄木亭（函館市湯川町１）など道南各所で撮影されており、容姿だけでなく原作の世界観まで忠実に再現。撮影の裏話やライティング、合成加工といった専門的な情報も添えた。

　１４日は会場内で出張写真スタジオイベントも開催。カメラマンとコスプレイヤーが特設スタジオで撮影する様子を実演したほか、コスプレしたまま店内を移動したり買い物したりできる１日限りの企画も行われ、多くの人でにぎわった。

　徳原代表は「初めての人にコスプレを始めたりイベントに参加したりするきっかけになり、コスプレが函館で身近な文化になれば」、函館栄好堂の佐藤啓太副店長は「百貨店のガラスケースで衣装を展示するという、函館ならではのカルチャーとして発信したい」とそれぞれ期待を込める。

　時間は午前１０時～午後６時半。