全道消防職員意見発表大会で最優秀賞を受賞した高橋さん

【様似】４月26日に札幌市で開かれた「第49回全道消防職員意見発表大会」で最優秀賞を受賞した日高東部消防組合様似支署の救急救命士で消防士長の高橋駿平さん（32）が５月31日に京都市で開かれる「第46回全国消防職員意見発表会」に北海道代表として出場する。日高東部消防組合としては初めての北海道代表。

　消防職員意見発表大会は、消防職員が複雑多様化する社会情勢に対応し、消防行政をより一層充実発展させるために、業務に対する提言や改善すべき課題などについて自由に発表し、消防業務の諸問題に関する知識の研さんや意識の高揚を図る目的で毎年開催されている。

　高橋さんは１月の苫小牧市で開かれた道南地区大会（出場10人）で最優秀賞を獲得し、全道大会に出場。全道大会（11人）では道南地区大会と同様に「壊れない心をつくるために」の演題で発表。消防学校時代の同期で友人が消防をうつ病で退職したことを機に、心が壊れる前に各個人ができることを考え、３つのポイントを発表。

　①自己分析を行い、自分の取扱説明書を作る②心を切り替えるルーティンをつくる③開き直り―を挙げ、火災防ぎょ、救助、救急訓練などさまざまな訓練を行う中で、もう一つ、自分の心を守る訓練や隊として１００％の力を出せるようにメンタルトレーニングを加えることを提案した。

　高橋さんは大会を振り返り「緊張がすごかった。すべて暗記して臨んだが、間違えることなく発表できた。（最優秀賞を受けて）自分の言っていること、思っていることが間違っていないという認識ができたことが収穫だった」と話し、全国大会に向けて「小さな町の消防士の意見が全国に届く責任感の大きさに戸惑いがあるが、緊張を楽しみながら臨みたい」と意気込んでいた。

　全国大会は31日に京都市のロームシアター京都で、北海道から九州支部まで各１～２人の計10人が出場して行われる。高橋さんは10番目で発表する。