ＶＲで高所メンテナンスの危険を体験する来場者

　【中標津】行政分野でのＤＸ（デジタルトランスフォーメーション）化を進めるため包括連携協定を結ぶ道とＮＴＴ東日本が９日、町総合文化会館で一般向けにＤＸ体験会を開いた。道は昨年１１月の協定締結以降、各振興局地域に出向きＤＸ化普及に取り組んでおり、今回は３月の岩見沢開催以来２回目。体験会としては今回が初めて。

　会場には、根室管内の企業が業務効率化やサービス向上を目的に開発した４システムを含む２３の製品、サービスが展示され、来場者が実際に体験しながら理解を深めた。

　このうち、高所作業員の研修用として活用されている仮想現実（ＶＲ）で危険を体験するシステムは、既存のゲーム機を活用し実際にＶＲ内で高所のメンテナンスを体験できるもので、来場者は「怖い」などと反応しながら、注意する点に理解を深めていた。

　来年４月に町内で新しく開校する予定の岩谷学園ひがし北海道ＩＴ専門学校の大谷昌生設立準備室主任は「学生の就職先としてどんな企業があり、システムがどう活用されているかを知ることができるいい機会」と話していた。

　道総合政策部ＤＸ推進課の村木大介課長補佐は、中標津は行政だけでなく１次産業現場での活用など、ＤＸへの関心が高いため開催地に選んだとし「今後は道内各地で広げていきたい」と話していた。