函館山ロープウェイがSDGs宣言 「世界意識したもてなしを」【函館】
函館山ロープウェイ(浅井忠美社長)はこのほど、国連の持続可能な開発目標達成に向けた「SDGs宣言」を策定した。新型コロナウイルス禍を経て、函館の観光入り込みは盛り上がりを見せ、復活に近づく中、宣言を通じ、インバウンド対応など世界基準を意識した企業運営を加速させる考えだ。
函館の観光名所の一つ・函館山山頂と山麓を結ぶロープウェーを運行する同社。山頂からの夜景を目当てに年間150万人以上が利用していたが、コロナのダメージは大きく、2020、21年度は約40万人と低迷し、海外団体客は激減した。昨秋以降は海外渡航の水際対策緩和、全国旅行支援も始まり、利用客が増加。22年度は年間100万人に復調し、海外団体利用客も6万人を超えた。
インバウンド需要も息を吹き返す中、国連が定める世界共通の目標達成を通じ、もてなしの意識をさらに高めようと、4月3日付でSDGs宣言を策定。①安全・安心な運行確保を②函館山の自然との調和③社員である誇りとウェルビーイングの実現④函館をもっと元気にーの大きく4つの目標を掲げた。
ロープウェーの運行では従業員が日常的に安全確認を行い、救助、避難訓練を実施。施設・運行情報は二次元コードを読み取ると、英語、中国語、ハングルなど多言語で情報が得られるようインバウンド対応の環境を整備した。目標や具体的な取り組みは、従業員へのアンケートを基に策定を進めた。
浅井社長は「世界を意識したもてなしができているかどうかの指針としてSDGsを活用し、社内全体で浸透させ意識を高めていきたい」としている。
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