不登校児童生徒の学習支援 まなびや鳥取開設【釧路】
釧路市教育委員会は9日、市内西部地区で初となる不登校児童生徒の学習支援施設、市教育支援センター「まなびや鳥取」を、鳥取コミュニティセンター(コア鳥取、鳥取北8)内に開設した。また今年度、釧路市立城山小学校内に設置していた市学校適応指導教室(ふれあい教室)と不登校学級(さわやか・青空学級)を「まなびや城山」に再編。多様化するニーズに合わせた支援体制を充実させ、不登校児童生徒が安心して学べる居場所づくりに取り組む。
まなびや城山・鳥取は、さまざまな理由で不登校になった児童生徒が、それぞれに応じた学習指導などを個別、集団で受けられるほか、オンライン授業にも対応。集団生活への適応や地域の学校への復帰を促す。まなびや鳥取は、在籍者数の多い小中学校が集中する西部地区に、これまで不登校の児童生徒を支援する体制がなかったことから整備した。
開設時間は、まなびや城山が平日の午前9時~午後3時。まなびや鳥取は火、木曜の午前9時~正午で、今後、利用者数が増えた場合は午後3時まで行う。それぞれ、教育現場での経験が豊富な元教員が指導に当たる。双方とも通学には在籍校への相談と市教委の面談などが必要となる。
市教委では、独自に作製した「長期欠席・不登校支援リーフレット」を活用した教員研修などを行い、各校の不登校児童生徒の対応も支援。岡部義孝教育長は今年度の教育行政方針で「スクールソーシャルワーカーやカウンセラーを中心に、学校と家庭、関係機関などが緊密に連携した包括的な支援体制の強化に引き続き取り組んでいく」との考えを示している。
開設初日、まなびや鳥取では、出席を予定していた生徒1人が都合で欠席したため開かれなかったが、今後は元教員1人が対応し、出席者数によって増員する。
市教委では「不登校の子供がいる家庭では、保護者だけで悩まず、まずは学校に相談してほしい」と話している。
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