金賞受賞を喜ぶ東谷さん（左）と川端さん（札幌国税局提供）

　【札幌】札幌国税局管内で製造した清酒の品質を評価する新酒鑑評会が札幌市であり、函館税務署管内からは、純米酒の部で五稜乃蔵（函館市亀尾町）が２年連続、箱館醸蔵（七飯町大中山）が初めて金賞を受賞した。

　１１日に実施。２０２２年酒造年度（２２年７月～２３年６月）に製造した清酒の製造技術を競う。今回は道内１５の製造場から１０３点の出品があり、２０人の品質評価員が審査。道産米吟醸酒の部、吟醸酒の部、純米酒の部で合わせて２３の酒が金賞を受賞した。

　五稜乃蔵が製造する「五稜」は「穏やかで、くっきりとしたバナナの香り。適度な甘みが軽快で滑らかな味につながり、味のキレも良い」との評価を受けた。川端慎治代表取締役副社長兼総杜氏は「できて間もない道南の２蔵が同時に受賞し、とてもうれしい。純米酒の部で受賞したので、より皆さんに楽しんでもらえるのでは」とコメントした。

　箱館醸蔵が手掛ける「郷宝」は「バランスの良い深みのある花の香り。やや辛口で、甘みと酸味のバランスが良く、滑らかで幅のある味。味のキレも良い」と評価を受けた。東谷浩樹取締役杜氏は「地元のコメ、水、風土を醸（●かも）した酒をぜひ楽しんでほしい」と話している。