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網走タイムズ

「あばしり電力」発電スタート NAS電池で災害にも対応 まずは2公共施設に給電

市潮見4の発電施設内に設けられたNAS

 【網走】セラミック製品を中心に製造する日本ガイシ(本社・名古屋市)と網走市の共同出資による地域新電力会社「あばしり電力」(村本正義社長)が、市潮見に建設していた発電施設がこのほど完成。1日から送電を始める。発電した電気は市の公共施設と、日本ガイシのグループ企業「NGKオホーツク」(市呼人)に供給することで、再生可能エネルギーの地産地消によるカーボンニュートラルの実現を目指す。

 同社は、昨年4月に設立。同10月から市潮見4の市有地に発電施設の建設を始め、3月上旬に完成した。

 この施設は、400キロワットの発電能力を持つソーラーパネルと、1200キロワット毎時の蓄電能力を持つ日本ガイシの大容量電力貯蔵システム「NAS電池」、直流を交流に変換する設備などを備えている。事業費は、約2億5千万円。

 当初は潮見小と潮見コミセンに電力を供給する。両施設は、同発電所からの送電線が直接つながっており、すでに試験を兼ねてNASに充電しながら両施設への送電も行っている。

 ソーラーパネルは400キロワットの発電能力があるが、NASは200キロワット毎時なことから、余剰電力が生じないよう、現在は発電量を制御しながら、送電をしているという。

 新年度には、つくしヶ丘と大曲、向陽ヶ丘にもソーラーパネルによる発電所を建設。エコーセンターやオホーツク流氷館、小中学校やコミセン、上下水道施設など、市内48の公共施設とNGKオホーツクの計49カ所に給電する。

 これらの計画を進めることで、同社は再生可能エネルギーの利用比率を高め、2050年までに二酸化炭素の排出を実質ゼロにする国のカーボンニュートラル、また30年度までに温室効果ガス排出量を48%削減する道のゼロカーボンに対応していく。

 併せて、NASを使うことによるブラックアウトなどの災害対応力向上、100%再生可能エネルギーの電力となる潮見小を活用した環境学習なども進めていくとしている。

 市はこれまで、メガソーラーやバイオマスの発電施設の誘致に取り組むとともに、学校や一般廃棄物処理施設などへの太陽光発電施設の整備に取り組んできたが、国が掲げる2050年のカーボンニュートラルの実現に向け、さらなる取り組みが求められていた。

 そんな中、1997年から子会社のNGKオホーツクが網走に進出し、地域経済はもとよりまちづくりに大きく貢献してきた日本ガイシが昨年、市に新電力会社の設立を提案。両者で検討、協議を重ね、地域新電力会社「あばしり電力」を設立した。

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