「ピアノと音楽で函館の魅力を発信したい」と意気込むしおメロディーさん

　道南で数少ないユーチューバーピアニストとして精力的に活動する「しおメロディー」（本名・上原詩央）さんは、動画投稿サイト・ユーチューブへの発信や、街頭での演奏活動「ストリートピアノ」を通して、函館の魅力を発信する活動に日々奔走（ほんそう）している。

　しおさんは３歳から高校卒業までピアノと声楽を習った。ユーチューバーの活動は２０２０年、コロナ禍で行動制限があった期間中、偶然目にした動画をきっかけに本格化した。「元々興味はあったが、純粋に楽しくピアノを弾く姿に触発された」という。

　２２年夏、北斗市観光交流センター本館にあるストリートピアノを使い、人気アニメ「ＯＮＥ　ＰＩＥＣＥ（ワンピース）」の映画主題歌「新時代」を演奏した。大人から子どもの道行く人々が足を止めて耳を傾けるストリートピアノの魅力を体感した。 　ＪＲ新函館北斗駅やハコニワ（函館市亀田本町）のストリートピアノで最新曲から映画主題歌、クラシックなど幅広く楽曲を演奏するようになった。

　「弾く曲によって年代問わず目に留まる」と、しおさん。特に、中島みゆきさんの「糸」は、映画「糸」（２０年）のロケ地が函館だったため「函館を代表する一曲としてこれからも大切に弾いていきたい」と思いを込める。

　１月に市芸術ホールで開かれたピアノコンサートに一般公募で出演。「ユーチューブ上だけでつながっていた方々が生演奏を聴きに足を運んでくれ、ホールでしか味わえない豊かな響きと生音を共有できてうれしかった」と振り返る。

　動画は主に市内の自宅で収録し、月１～２回ほど公開。演奏だけでなく、函館名物「やきとり弁当」の食べ方を解説するなどコンテンツ作りにも力を入れる。

　しおさんは「ピアノをきっかけに函館の魅力を広めたい。地道ながら夢を追いかけたい」と語る。

　ＵＲＬは（https://youtube.com/@shiomelody）。