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函館新聞

防災、若者がアクション 遺愛高阿部さんが企画・開催

防災を考えるイベントで意見を交わす参加者

イベントを企画した阿部さん

  東日本大震災から12年となった11日、防災を考えるイベントが函館アリーナで開かれた。学生や外国人留学生らが参加し、それぞれの視点で災害時の対応や備え、不安に感じていることなどを話し合った。企画したのは遺愛女子高2年の阿部莉々加さん(17)。「若い世代に関心を持ってもらえた。防災について動き出すきっかけになれば」と話した。

 「みんなでBOSAI」と題し、中高生や大学生、外国人留学 生約30人が参加した。もともと防災に関心のあった阿部さんが、函館市女性会議や一般社団法人「JOY」、函館市、民間企業の協力を得て、震災12年のタイミングで開催にこぎつけた。阿部さんの同級生らもボランティアで運営面をサポートした。

 講演とワークショップの2本立てで、震災発 生当時、宮城県で被災した国際協力機構(JICA)函館デスクの京野宏美さんと函館市女性会議の佐々木香会長が講演した。  京野さんは、自身の被災経験と外国人にも分かりやすい情報伝達について語り、「災害時はやさしい(易しい、優しい)日本語が重要」とした。一方、佐々木会長は携帯トイレに関し、「災害が起きる前に一度試してみてほしい」と強調した。ワークショップでは「災害が起きて困ること」をテーマに議論し、解決策を探った。

 北大水産学部で学ぶ西アフリカのベナン共和国からの留学生デベス・ボルテール・ジュストさん(28)は「災害の時は不安。メールで情報を受け取るが全部漢字なので読めずに困っている。地震があったときどう行動すればいいか学ぶことができた」と話した。  イベントに手応えを感じた阿部さんは「後輩たちに活動を継続してもらいたい。いろんな学校の生徒に声をかけ、この動きが広がっていけば」と期待を寄せた。

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