南茅部産サバ、ブリ、ホッケ加工に力 野村水産【函館】
久二野村水産(函館市臼尻町、野村譲社長)は、スルメイカや秋サケの不漁に伴う原料高を受け、自社定置網で水揚げした南茅部産サバやブリ、ホッケなどの加工に力を入れている。特にサバのみそ煮、西京ブリカツ、ホッケフライが人気で「鮮度が良く、うまさが違う」と多くのリピーターを獲得している。
同社はもともと、イカやサケの加工がメインだったが、不漁が長引き原料価格が高騰したことを受け、他魚種の加工に乗り出した。新型コロナウイルス感染拡大以降は、巣ごもり需要も相まってネット販売が好調に推移している。
サバのみそ煮は、フィレにしたサバに独自配合したみそで味付け。湯せんで温めるだけで食べられる。2切れ432円。
西京ブリカツは、西京みそで味付け、油で揚げるだけでおいしい。鶏ササミに似た柔らかくジュージーな食感のブリが楽しめる。2枚入り756円。
ホッケフライは、ホッケ半身を使い、魚の臭みを和らげるためカレー粉を入れている。4枚入り648円。
臼尻町内会の依頼で、敬老の日に配る敬老セットには、サバのみそ煮、ホッケフライのほか、イカ塩辛、昆布酢イカスライス、イヨさんの切り干し松前の5品を詰め合わせたものが採用され、高齢者に喜ばれている。
また、定番の塩辛は前浜で捕ったスルメイカにこだわり、同社独自の製法でじっくり熟成。生臭さがなく、初めて食べる人に好評を得ている。同社経理部の野村亮介さん(31)は「塩辛は新規よりリピーターのお客さまが多い。根強いファンに確実に商品を届けられるよう努力したい」と話す。
20日~4月10日には、全商品10%割り引きの特売を行う。野村社長(68)は「食品の値上げラッシュが続く中、商品を値上げせざるを得ない状況になってきた。6月から順次値上げするが、価格を据え置けるものは据え置く」としている。
本社のほか、本通2に直営店がある。問い合わせは同社(0138・25・3456)へ。
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