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函館新聞

大震災から12年 東北へ祈り 大野農業高でつどい【北斗】

花文字を作る生徒たち

 【北斗】東日本大震災から12年となる11日を前に、大野農業高校で10日、「3・11みんなのつどい」があった。1~2年生の生徒約130人と教職員が、防災意識を新たにするとともに、今なお震災前の暮らしに戻れていない被災者に思いを寄せた。

 震災の記憶を風化させない機会にと、農業クラブなどが毎年開いている。生徒たちは、農場で育てたパンジー260鉢を並べ「3・11 PRAY FOR TOHOKU(東北に祈りを)」の花文字を作り、発生時刻の午後2時46分に合わせ、黙とうをささげた。

 黙とうに先立ち、農業クラブ会長の伊藤寛斗さん(17)=農業科学科2年=があいさつに立ち、幼稚園時代に古里の鹿部町で震災の第一報に遭遇した記憶を思い起こしながら「あの日、日常を奪われた人が多くいる。3月11日を日常のありがたさを振り返る日にしてほしい」と呼び掛けた。

 つどいは、新幹線でつながる東北の復興を応援しようと、2018年からJR新函館北斗駅前で開き、おととしからは新型コロナウイルスの影響で校内に会場を移し実施している。

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