魚図鑑にスマートフォンやタブレットをかざすと現れる魚の立体動画

　北海道科学大学（札幌）の学生らが、市立室蘭水族館（祝津町）に展示されている海洋生物５０種を、３次元コンピューターグラフィックス（３ＤＣＧ）や拡張現実（ＡＲ）を使って紹介する「室蘭ＡＲ魚図鑑」を作製。同大メディアデザイン科４年の弓野詩苑さん（２２）と濵本真由さん（２２）、教職員ら４人が７日、幸町の室蘭市役所を訪れ、約７千部を寄贈した。

　図鑑は両面カラーのＢ３判八つ折り。スマートフォンなどで記載されているＱＲコードを読み取ると、写真共有アプリ「インスタグラム」画面上に魚が現れ、３６０度どの角度からも観察できる。

　学生たち１２人は、２０２１年１０月に同水族館を訪問。職員の協力で、魚を１匹ずつ水揚げし、写真と動画を撮影した。専用ソフトを使い、生物の骨格からモデリングして３Ｄアニメーションを制作。１年４カ月かけて完成させた。

　プロジェクトリーダーを務めた弓野さんは「リアルな動きを再現した。教材としても活用してほしい」と笑顔で話した。青山剛市長は出来栄えに感心し「この図鑑で室蘭水族館のファンを増やせるのでは」と期待を寄せた。

　魚図鑑は４月オープンの同館内や道の駅みたらなどで配布する予定。