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函館新聞

縄文の魅力発信 JDPがコンシェルジュ講座初開催【函館】

縄文に関するさまざまな知識を参加者に伝えた講話

 世界文化遺産登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」の魅力発信に取り組む市民団体、縄文DOHNANプロジェクト(JDP、山田かおり代表)は2月28日、観光従事者らを対象にした「観光コンシェルジュ育成講座」を初めて開いた。函館市内の宿泊施設やタクシー会社に勤務する人ら30人が参加。さまざまなプログラムを通じ、観光客へのより良い情報提供の形を探った。

 2021年7月の世界遺産登録による観光・経済への波及効果を継続的なものにしようと、観光客と接する機会が多い観光従事者向けの養成講座を企画した。各事業者の通常業務で積極的に縄文の情報を発信してもらう。太陽財団(札幌)の助成事業。

 縄文時代の貴重な遺物がある市立函館博物館を見学後、講義会場となったグランポルト函館(松風町)で縄文時代を意識して作られた特製のランチを食べた。その後、市教委の吉田力主査が同遺跡群の構成資産の垣ノ島、大船両遺跡の特徴などについて講話した。

 道教育大函館校の奥平理准教授は、コロナ禍で認知度が高まった短距離観光「マイクロツーリズム」を紹介。津軽海峡圏の観光に最適で、連携や周遊による大きな経済効果につながるとした。その上で「人財(人材)を育成することで継続的なマイクロツーリズムが函館でも可能になる」とした。

 参加者は各グループに分かれて、観光案内所やホテルなどの従業員に扮(ふん)して観光客への説明の模擬体験を行い、話し合いながら修正を加えて最適なおもてなしにつなげた。

 南茅部・椴法華地区のホテル「ひろめ荘」と「恵風」の2カ所で総支配人を務める高島優二さん(61)は「遺跡は観光の目玉。2遺跡の近くにホテルがあるので日ごろからお客さまに説明する機会も多い。講義を参考に従業員とも情報共有して、盛り上げていきたい」と話した。

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