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網走タイムズ

日本画家の長谷川さん 故郷オホーツクへ還る 市立美術館で特別展

市立美術館で開かれている「オホーツクへ還る―長谷川誠展」

 【網走】網走出身で2020年に死去した日本画家、長谷川誠さんの作品を紹介する市立美術館の開館50周年記念特別展「オホーツクへ還る―長谷川誠展」が、26日まで同館で開かれている。併せて、市エコーセンター1階展示室でも期間中、長谷川さんの作品を展示しており、同館は「2カ所で長谷川さんの作品を楽しんでほしい」と、来場を呼びかけている。

 美術館には50点、エコーセンターには24点を展示している。

 特に美術館は、第1から第3までの展示室すべてを使って作品を展示しており、長谷川さんの魅力が伝わる特別展となっている。

 初日のオープニングセレモニーには、妻の弘子さんも出席。「このような展覧会を開いていただき、ありがとうございます。夫は、いつも心の中に網走がありました。昨日、網走で納骨を済ませたので、この展覧会のタイトル通り、オホーツクに還りました」と、生前の厚誼(ぎ)に感謝する言葉を述べた。

 会場には、いずれも幅は2㍍以上、高さも1・8㍍近くという大きな作品がずらりと並び、壮観。日本画なので岩絵の具を使っており、油彩や水彩とは違った色彩感を感じられる一方、一般的には油彩画で使うペインティングナイフを使っていたりと、長谷川さんならではの独創性も見ることができる。

 長谷川さんは生前、旅に出て新しい風景に触れ、新たな作品を制作していたという。会場の作品も、トルコのカッパドキアと思われる風景がみられたりと、国内のみならず海外も精力的に訪れていたことが分かる。

 一方、網走の風景を描いた作品もあるが、こちらは自身が網走にいたころに見た風景が多く、当時の網走を知る市民なら思わず見入ってしまう作品となっている。

 古道谷朝生館長によると、長谷川さんの作品は風景の中に人物が全くと言っていいほど描かれていないという。

 そんな中、唯一人物が描かれているのが、1999年のふるさと切手に採用された「浅草雷門」。弘子さんによると、人のいない時にスケッチをしようと思い、昼夜を問わず現地を訪れたが人が途切れることはなく、しかたなく人物も描いたという。長谷川さんの制作に対する姿勢がうかがえるエピソードだ。

 観覧料は高校生以上200円、小中学生100円。網走と斜里、清里、小清水、大空の小中学生は土曜日が無料になる。エコーセンターの会場は観覧無料。

 詳しくは同館(☎44―5045)へ。

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