日本代表候補に選ばれたスプレッド・イーグルＦＣ函館の吉田

　サッカーのＵ―１５日本代表候補にスプレッド・イーグルＦＣ函館の吉田遥翔（亀田中２年）が選ばれた。道内からは唯一の選出で、６～１０日に大阪府のＪ―ＧＲＥＥＮ堺でトレーニングキャンプに参加する。吉田は「選ばれてうれしかった。キャンプは楽しみ。自分の実力を示したい」と気合十分だ。

　Ｊリーグクラブのジュニアユースを中心に、ＧＫ４人、ＤＦ１２人、ＭＦ１０人、ＦＷ１０人の計３６人が集結。キャンプは日本代表入りへ激しい競争を繰り広げる。

　ポジションはＣＢ（センターバック）。１年生の終わりごろから頭角を現し、昨春にレギュラー入り。優れたポジショニングや身長１８０センチを生かしたヘディング、リスクを予測した堅実なプレーが光る。さらに夏以降に主将を務めてリーダーシップも発揮。状況に左右されずに冷静に対処し、環境にも順応できる。阿部修士監督は「吸収力があり、言われたことがすぐできる」と評価する。すでに多くのＪリーグクラブから練習会の誘いがあり、注目されている選手だ。

　１１月にはＪＦＡエリートプログラムＵ―１４トレーニングキャンプのメンバー２２人に入った。セットプレーから得点を挙げたほか、球際への執念、発声などしっかりと爪痕を残した。吉田は「足元の技術は劣る部分もあったが、球際や声は誰にも負けない自信があって発揮できた。経験して刺激を受けた」と手応えを口にする。

　さらに同キャンプで食に関するレクチャーも受け、「データ化してもらった通りに、身長に対して必要な体重になるように少しずつ増やしている」。炭水化物だけでなく肉類などのたんぱく質をより多く取るようになり、親にステーキをリクエストするなど食への意識が変化。日々たくましさが増している。

　現在の身長１８０センチで体重６８キロは、参加するＤＦの中で２番目タイの高さで体重は一番重い。「恵まれた体。親に感謝したい」と語る。冬の期間も体育館でのトレーニングを中心に基礎体力向上を徹底し、足元の技術にも取り組んできた。「１１月のキャンプとは違った姿を見せたい」と成長を示す。

　代表は約２０人に絞られ、選ばれると４月にスペイン遠征が待っている。「本気で代表入りを狙っている。武器である高さ、インターセプト、誰よりも早い予測、コーチング、守備の意識をアピールしたい。自分が活躍すればイーグルにも注目がいくし、多くの人に知ってもらえる。函館からという思いも背負って頑張りたい」と自覚を胸に、憧れの代表ユニホームを目指す。