津田教育委員（左）が修了証書を授与

【日高】町産業学習制度の第30回修了証書授与式が１日、日高国際スキー場で行われ、日高高校（大木康弘校長）を卒業する３年生11人に修了証書が手渡された。

　自然環境と地域資源を活用した産業学習推進制度は、１９９０年度（平成20年度）から町と日高高校（定時制課程）が連携して発足。３年間、昼間は地域の産業学習やアウトドア活動、地域資源を活用した体験を通して広い分野で活躍できる人材を育成。冬季は連日４時間のスキー特訓を重ね、夜間は４時間の勉学に励む。

　今年度の修了生は、札幌市４人、新冠町１人、日高町１人、道外は横浜市２人、東京都、佐賀県、埼玉県各１人の11人。ＳＡＪ公認スキー級別テスト１級、普通救命講習Ⅰなどの資格を取得。進路は大学、専門学校などへの進学や、就職が全員決まっている。

　修了式は、特設会場で父母20人や関係者45人が出席して行われ、修了生が白銀のゲレンデにシュプールを描いて入場。町教委の津田俊哉教育委員が一人ひとりに修了証書を手渡した。

　武田啓嗣町教育長は「慣れない環境にもめげず、一歩一歩歩んで頑張った３年間。貴重な体験を今後の人生の糧として生かし、粘り強く歩んでいってほしい」と激励した。

　修了生代表の角田航一朗さんは「一日一日の内容が濃かった３年間。人として大きく成長させてくれた寮生活は貴重な経験だった。日高での産業学習は心に残るものになった。自分たちを支えてくれた皆さんに感謝したい」と万感の思いを込めて答辞を述べた。

　最後は、指導者と修了生によるデモンストレーションで、思い入れのある白銀のゲレンデで学んだすべてを披露し、式典に花を添えた。