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函館新聞

「暴力禁止」中央病院から ノー・ヒット・ゾーン運動「法人、地域全体に」【函館】

「ノー・ヒット・ゾーン」運動の考え方を説明する小橋院長

 函館中央病院(本橋雅寿院長)は、虐待や体罰などすべての暴力禁止を呼び掛ける「ノー・ヒット・ゾーン(非暴力区域)」運動に道内で初めて取り組む。禁煙の表示と同様に、病院内で暴力の禁止を明示する。来年度中にも宣言を出す計画だ。石倉亜矢子小児科長は「病院と社会福祉法人函館厚生院グループから始め、地域全体に運動を広げていきたい」と話している。

 2005年に米オハイオ州の病院から始まった運動で、全米各地に広がっている。日本でも20年から千葉県や群馬県の病院が取り組み始めている。

 「ノー―」は、これまでの院内暴力への対応とは別のもの。病院を快適で、安全な環境にすることが狙い。体罰を子どもへの健康問題としてとらえていることが特徴で、暴力的な場面を目撃した際には穏やかな態度での声かけで対応するという。

 同病院で18日、国内で運動を推進している鴨川市立国保病院(千葉県)の小橋孝介院長を講師に招いた職員研修が行われた。小橋院長は近年の虐待の通告件数を紹介。「子どもの50人に1人が通告対応されている計算になり、虐待は身近な問題だ」と指摘した。

 また、虐待の世代間連鎖について「虐待された子どもがすべて親になって虐待するわけではない。地域社会が必要な支援を怠ったときに次世代への虐待が起きる。我々にも責任の一端があることを意識しなければならない」と述べた。

 最後に「暴力を喫煙に言い換えれば分かりやすい。喫煙率は年々下がり、病院の敷地内は禁煙が当たり前になった。医療現場が『ノー―』を発信し続ければ、新しい文化が生まれ、社会は変わる」と力を込めた。

 この日の講演をキックオフとして位置づけており、職員研修などを重ね、来年度中にも「ノー―」宣言を出すという。

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