「落ちないホタテ」のお守りを戸島教諭（左）に手渡す田中次長

　高校受験に向け、噴火湾とようら観光協会（金丸孝理事長）は今年も町の特産品ホタテの稚貝で合格祈願のお守りを作り、１３日に豊浦中学校の３年生１６人にプレゼントした。

　噴火湾でのホタテ養殖発祥の地である豊浦町。稚貝にピンを刺し、ロープで海中につるして育てる「耳づり」と呼ばれる方法が用いられている。

　ピンやロープから落ちずに水揚げされたホタテが出荷されることから「落ちないホタテ」と験を担ぎ、お守りとして受験シーズンに豊浦中の３年生に贈っている。

　ホタテのお守りは同協会職員の手作り。稚貝の貝殻に町内の漁師から提供された大漁旗を切って貼り付け、その上にフェルトでホタテの内部を再現。生殖巣に「合格」と刺しゅうし、本物のピンやロープも使われている。

　豊浦神社（海岸町）で祈禱（きとう）した後、同協会の田中博子事務局次長が３年生担任の戸島直美教諭に手渡した。

　戸島教諭は「このような形で応援していただき、励みになる。まちの人たちが応援してくれているということを伝えて渡したい」と感謝した。

　田中次長は「コロナ禍で大変な中学生生活だったと思う。楽しく有意義な高校生生活が送れるように願っている」と話した。

　道内の公立高校の学力検査は３月２日に行われる。