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函館新聞

2カ月で約2倍の重さに 江差のトラウトサーモン養殖実験【江差】

 

いけす内に餌を投入する中村部長(13日)

【江差】江差港南埠頭(ふとう)付近で実施しているトラウトサーモン(ニジマス)の海面養殖実証試験が順調に進んでいる。昨年11月15日の試験開始から約2カ月で、約2倍の重量に成長していることが分かった。

 実験は、漁業経営の安定と育成を図るため、ひやま漁協や町などでつくる江差地域漁業振興実証計画地域協議会(会長・工藤幸博ひやま漁協組合長)が実施。平均体長(尾叉長)32・8センチ、体高7・4センチ、体重483・6グラムの約2000匹を直径20メートル、深さ3メートルのいけす1基に放ち育成を開始。同漁協江差支所青年部(中村広之部長)を中心に漁業者間などで協力しながら、1日2回の餌やりを続けている。

 1月18日、いけす内から20匹を釣り上げ、1回目の魚体計測を実施。平均は尾叉長38・9センチ、体高10・6センチ、体重999・8グラムに成長したことを確認した。肥満度は13・3から16・7に上昇。出荷(5月予定)の目安になる18に近づいている。

 中村部長は「まずは一安心。初めてのことなのでいろいろな人に聞きながら勉強し、良い調子を維持したい」と話し、「これから水温が上がる時期に入り、へい死率が上がるので油断しないで頑張りたい」と意気込んだ。

 町や桧山地区水産技術普及指導所などによると、2月13日までに確認された死魚は25匹にとどまる。

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