胆振西部 甘みつくる巨大雪蔵、JAとうや瑚 敷地から2千トン搬入、野菜保冷【洞爺湖】
とうや湖農業協同組合(髙井一英代表理事組合長)は3日、やさい集出荷センター(洞爺湖町成香)内にある雪蔵野菜貯蔵施設の雪氷庫へ雪約2千トンを運び込んだ。施設内で貯蔵して甘みが増した「雪蔵じゃがいも」を6日ごろから全国に出荷する。
施設は2008年1月末に完成。267平方メートルの貯蔵庫2カ所がある雪氷庫Aと、270平方メートルの貯蔵庫1カ所の雪氷庫Bがあり、野菜は約1500トン保管できる。雪を保管する雪氷庫の大きさはともに390平方メートル。
雪氷庫と貯蔵庫は同じ建物内で区切られており、間にあるアルミ断熱オーバースライダーを上下させることで、施設内の温度を2度、湿度を90%以上に保つ。
貯蔵で野菜の細胞内のでんぷんが糖に変わり、甘みが増加する。また、商用電力が年間約280メガワット時(MWh)軽減され、二酸化炭素削減量は年間約155トンに上る。
同農協では「雪蔵物語」シリーズとして、ジャガイモだけではなく、ゴボウやキャベツなども貯蔵。随時出荷していく。5月末ごろまで続く予定。
3日は同農協や建設会社、生産者の重機で作業に当たり、敷地内で集めた雪を施設内へ運搬していた。
同農協営農販売部農産青果第1課の坂爪祐介課長は「甘くておいしいジャガイモなので、一度手に取って試してほしい」と話している。
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