記者会見する青山市長（右）とメルカリの高橋参事

道内初、循環型社会推進に期待

　室蘭市は１日、フリマアプリ大手の「メルカリグループ」と連携し「室蘭市メルカリＳｈｏｐｓ」を開設した。学校の統廃合や施設の廃止などに伴い、使われなくなった備品をネット上で販売する。市民らのリユース意識の向上、循環型社会の推進につなげる。同日、楽器類や一輪車など１１品を出品した。道内の自治体では初の取り組み。全国で５例目。

　市によると、廃校や廃止となった施設からの不用品はこれまで譲渡会を開くなどし、市民らに販売、提供してきた。それでも残った備品などは処分してきた。しかし最近では新型コロナウイルス感染症の影響で譲渡会は開けていないという。

　メルカリＳｈｏｐｓを活用することで、多世代や市内外の多くの人に売却が可能になる。さらにリユース、リサイクルをはじめ、ごみの減量化、処分費用の削減、販売することによって自主財源の確保にもつながる。

　この日市役所で開設発表会があり、青山剛市長は「リユース、リサイクルなどの取り組みを進めたい」と期待を込めた。メルカリ経営戦略室政策企画参事の高橋亮平氏は「ＩＴ化社会が進む中、室蘭市は新しいモデルになる」と述べた。

　青山市長がショップ情報を更新すると内容が公開され、ネット上で出品物が閲覧できるようになった。今回出品したのは、閉校した小学校で使用していた一輪車やシンバル、タンバリン、視力検査器、学校給食のおかず用食缶など。

　同Ｓｈｏｐｓは利用者が商品を購入すると、市が発送する。ただ、大きさや重さにより市役所に直接引き取りに来なければいけいない商品もある。ショップ上では室蘭の紹介もされている。

室蘭市メルカリＳｈｏｐｓの画面

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