新庁舎設計案を公表、防災機能備え環境に配慮 市役所、2階建て1階に窓口機能集約【登別】
登別市は、2026年度の供用開始を目指す市役所新庁舎の基本設計案をまとめた。建物はコンパクトな2階建てとし、1階に市民が利用する窓口機能を集約。市民が気軽に利用できるスペースを増やすほか、防災拠点の機能も備え、環境に配慮した造りとする。総事業費は約58億円を見込む。1日に開かれた市議会総務・教育委員会(天神林美彦委員長、6人)で明らかにした。
新庁舎は旧市営陸上競技場(千歳町)敷地の北側に建設。周辺の住宅などに圧迫感を与えないよう配慮して2階建てのコンパクトな造りとし、外観は旧陸上競技場の敷地形状を生かし、大きく弧を描いた屋根形状とする。延べ床面積は7120平方メートルで来庁者駐車場は100台分を確保する。
市民の訪れる窓口がある市民生活部や保健福祉部、教育部を1階に集約。入り口近くに子育て支援機能を設けるほか、多目的利用ができる議場も配置する。吹き抜けの市民ホールも設け、カフェスペースや学習スペースを置くなど市民の居場所となる空間を造る。災害時には一時的に、避難住民らを受け入れる機能を持つ。
2階には議場以外の議会関連機能のほか、市長室、災害対策本部となる会議室を配置。執務室は主に事業者が手続きで来庁する総務部や観光経済部、都市整備部などの部署を置き、海を眺められる市民スペースも確保する。旧陸上競技場の駐車場を来庁者駐車場として利活用。スロープでつないで直接2階にアクセスできるようにする。
環境にも配慮し、2階の屋根には太陽光発電設備を設置するほか、1階市民ホールを吹き抜けにするなど効果的に自然光を取り入れる。また、断熱性能の高い外壁や窓ガラスを採用するなど、最新の省エネ・創エネ技術を組み合わせることで、一次エネルギー消費量75%以上の削減を目指す。
新庁舎南側の約1万9千平方メートルの敷地には、さまざまな世代が利用できる公園を整備。大規模災害時の緊急避難場所としての活用も想定し、自衛隊など防災関係機関の車両が乗り入れできるようにする。
市は、3日~3月6日の期間、パブリックコメント(意見公募)を実施。3月末には基本設計書を策定・公表する予定という。
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