合格証を手に喜びを語る古館さん

　昨年１１月に行われた「第１７回函館歴史文化観光検定（はこだて検定）」（函館商工会議所主催）で、函館出身で横浜市港北区在住の古館一幸さん（６６）が検定初挑戦で、初級、上級のダブル合格を果たした。同会議所によると、初挑戦でのダブル合格は古館さんを含め、今回で１９人。「古里の函館、道南の良さを再認識するいい機会になった」と喜びを語る。

　古館さんは高校まで函館で過ごし、大学進学を機に関東へ移住。以前から函館の歴史には興味があり、函館市豊川町にある実家に帰省した際には、箱館歴史散歩の会主宰の中尾仁彦さんが案内する「函館ぶら探訪」にも参加した。

　昨年５月から約３カ月函館に滞在し、この期間を活用してはこだて検定合格者の会（山本和雄会長）主催の検定講座を受講し、対策を進めた。

　講座では試験に向け、函館西部地区の坂の名称を覚えておくことなどポイントを学び、古館さんは実際に現地を歩いて学習。世界文化遺産の縄文遺跡群に関しても見聞を広げようと、縄文文化交流センターにも足を運んだ。また、直近の道南の動きも捉えようと、新聞も情報源の一つとし読み込んだという。

　試験本番では、上級の記述式問題に苦戦したというが見事合格。「講座を受講しなければ合格は難しかった」と振り返り「対策を通じ、函館・道南に関してこれまで知らなかった新しい発見ができた。次は道南の道の駅巡りにも挑戦してみたい」と意欲を見せる。