ハートコール「利用を」地域開業医とのホットライン 製鉄記念室蘭病院、循環器専門医が直接助言【室蘭】
ハートコールは、地域のかかりつけ医から同病院の循環器内科医に直接電話がつながるホットライン。同病院によると「全道的に見てもまれ」な試みだという。
導入して約1カ月が経過し、3件の相談があった。いずれの患者も入院が必要で、中には救急車で搬送されたケースもあった。
急性心筋梗塞や狭心症、急性心不全など循環器特有の心疾患は、重症のケースだと命に直結する。そのため「循環器救急を疑う場合は迅速な判断が重要」(同病院)だという。
これまで急患を含めた地域医療機関からの照会は、いったん代表電話や地域連携室など複数の窓口を仲介してから医師へ引き継ぐ仕組みだった。そのため「先方を待たすことになり、結果的に患者の負担にもなっていた」と説明する。
西胆振で唯一の循環器の救急患者を24時間受け入れている同病院。「地域の患者は地域で治す」をテーマに掲げている中で、より地域医療に貢献できないかと、ハートコールに注目した。
担当するのはベテランの医師2人。透析科長で循環器内科主任科長の高橋弘医師は、導入した意図を「循環器を専門としていないクリニックが身構えないよう、相談のハードルを下げたかった」と説明する。
循環器内科部長の中村裕一医師は「実感としてはまだ十分に活用されていない」と話し「ハートコール導入を機に、些細なことでも気軽に相談してもらいたい」と呼びかけている。
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