道産材用いた道営住宅、白鳥台に23年度着工 子育て世代の定住促進【室蘭】
道は室蘭市白鳥台に、新しい道営住宅を2023年度から着工する。道産木材を用いた木造平屋の長屋建て5棟(30戸)を建設。子育て世代などの定住促進を図る。木造の道営住宅は胆振管内2カ所目となり、二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにする道の施策「ゼロカーボン北海道」に連動した整備だ。
建設地は白鳥台2・12・7~同2・12・11で、室蘭市が解体作業を進める市営住宅の跡地。道が土地を購入し建設する。計画によると敷地面積7400平方メートルに1棟当たり6戸の長屋を5棟整備。2DKと2LDK各13戸、3LDK4戸の計30戸で、3棟(18戸)を23、24年度の2カ年で完成させ、残り2棟(12戸)は25年度以降に着工する。
玄関や室内はバリアフリーで生活しやすく、高気密・高断熱設計で冷暖房の効率性に優れている。各戸に物置と菜園を設けるほか、駐車場は各戸1台分を用意。敷地内に広場も整備する計画だ。道建設部住宅局住宅課の只野祥行課長補佐は「平屋は子育て世帯や高齢者が住みやすい。木造住宅はCO2排出削減や道産木材の消費拡大につながる」と説明した。
鉄筋造りの高層が主流の道営住宅は、人口減や少子高齢化が進む中、エレベーターや階段の移動がない平屋を道産木材で建設するケースが増えつつある。22年3月末の管理戸数2万1850戸のうち、木造平屋は1・8%に当たる389戸。胆振管内は苫小牧市植苗に23戸ある。
住生活基本法に基づき北海道住生活基本計画(21~30年度)を策定した道はゼロカーボン北海道の実現に向け、住宅建設に当たり道産木材の普及促進を盛り込んだ。市町村営を含む公営住宅に対し、子育て世帯や高齢者に配慮した住宅の割合を高める数値目標も掲げている。
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