函館市電「マリンブルー号」名付け親、高橋さん 復刻喜ぶ
函館市電3001号車が昨年12月から1993年の導入時のカラーリングに復刻して走行しているのを知った函館市松陰町の高橋玲子さん(84)が懐かしさをかみしめている。当時、公募で決めた愛称「マリンブルー号」の考案者の1人で、「またこの姿で走ってくれるんだとうれしかった」と喜んでいる。
高橋さんはかつて万代町に在住。市電ガス会社回り線(五稜郭公園前電停から国道5号を経由して函館駅前へと向かう路線)の電停も近く、市電を利用する機会も多かった。
同路線が同年3月末で廃線するのを前に沿線住民向けの乗車機会があり、座った席の正面にあった新型電車の愛称募集のポスターが目に留まったという。高橋さんは「函館は小さな街だけど観光都市。両岸の海をイメージしてマリンブルーと名付けた」と話す。
公募では同じ名称に2件の応募があり、高橋さんとともに採用者となった。同4月23日には駒場車庫で27年ぶりの新造車両として同時導入の2001号車と合わせてお披露目があり、木戸浦隆一市長(当時)らととも除幕。試乗した車内で「海の青と 名づけて試乗の人となり 見なれし街並 只嬉(ただうれ)し」と短歌を詠んだ。
高橋さんは12月8日付の本紙に掲載された記事でオリジナルカラーへの復刻を知った。「(遠方の)きょうだいからもその電車に乗りたいねと言われている。私も走っているのを見つけたら乗りたい」と話している。
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