UWクリーンレイク洞爺湖、前田一歩園賞に 特定外来種駆除に尽力【洞爺湖】
北海道の自然環境保全や適正利用の分野で活躍している個人や団体に贈られる第40回前田一歩園賞(一般財団法人前田一歩園財団主催)に、洞爺湖町の市民団体UW(アンダーウオーター)クリーンレイク洞爺湖(室田欣弘代表)が選ばれた。16日に下道英明町長を訪問し、受賞を報告した。
同団体は2008年1月に設立。洞爺湖に生息している特定外来生物のウチダザリガニの繁殖を抑制するため、行政や大学、民間団体と協同で捕獲調査活動を同年から本格的に開始。以後毎年4月末~12月末に継続し、21年度までの累計で約73万匹を捕獲した。
また、大学などと連携して生物多様性の保全に関するシンポジウムの開催、洞爺湖ビジターセンターなどで開いている防除体験観察会に協力するなど、普及啓発活動に尽力。先進的事例として高く評価されている。
表彰式は12月3日に札幌市であり、同財団の新井田利光理事長から表彰状が手渡された。
下道町長は、環境サミットといわれた2008年の洞爺湖サミットに触れ、「環境をテーマにしたまちとして、洞爺湖は一つのシンボルだと思う。外来種駆除を継続的に実施していただき、北海道だけではなく、日本のモデルになればと考えている」と、町としても全面的に応援していく考えを示した。
室田代表は「現場での駆除活動がメインではあるが、継続して行うことで多くの方に見ていただき、外来種問題に目を向けていただきたい。普及啓発の一つとして子どもたちへの環境教育を進めることで、次の世代につなげていく仕組みをつくっていきたい」と述べた。
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