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釧路新聞

生産稚ウニ42万粒放流 根室水研【根室】

落石沿岸で行われた稚ウニの放流(市提供)

 【根室】市水産研究所(工藤良二所長)は、赤潮で大きな被害を受けたウニ資源回復を期して、2020年に北方領土との共同経済活動を目的に整備していた「根室市栽培漁業研究センター」を活用、種苗生産に取り組んできた。赤潮被害を受けた急な取り組みだったが、6日には生産した稚ウニ約42万粒を放流した。同施設を使ったウニ種苗の生産、放流は初めて。

 この日行った放流は、昨年発生した赤潮により約23億円分のウニ資源を失い、元の資源状態に回復するまで数年を要することが予想されることから、被害を受けた海域のウニ資源を早急に回復させるため市栽培漁業研究センターを活用したもの。

 種苗生産は5月に親ウニから採苗し幼生飼育を開始した。6月に5㌧角形水槽10基で70万粒の生産計画で1㍉未満の稚ウニ約140万粒の飼育を開始。初期餌料にアオサ、成長に応じて生コンブを与え、底掃除として全換水を実施するなど最終的に3㍉~2㌢の稚ウニ計70万粒を生産した。

 この日は落石漁協の職員、漁業者、市職員5人が漁船で落石漁港から出港。ユルリ、モユルリ島周辺で稚ウニの放流を行った。同漁協の野村幸喜参事(44)は「赤潮被害の前までの資源に戻したい。今回放流する資源がここの海になじんで成長してくれることを期待している」、市水産研究所の越智雄大主任(35)は「赤潮被害を受けた漁業者をはじめ水産業全体の手助けになれば」と話していた。

 稚ウニは赤潮被害額に応じて分配され、落石漁協が60%の42万粒、歯舞漁協が30%の21万粒、根室漁協が10%の7万粒。根室漁協分は11月18日に放流が行われており、8日以降に歯舞漁協分の放流が行われる予定となっている。

 このほか、市には放流用ウニ種苗が生産できる施設として、市内4漁協が運営する市ウニ種苗生産センターと根室漁協の栽培センターがあり、毎年種苗生産と放流が行われている。このうち、市ウニ種苗生産センターでは今年5㍉以上の規格種苗835万3600粒を生産、9月と10月に各漁協分として出荷、放流が行われている。

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