【中標津】中標津小学校と丸山小学校の合同合唱部が、大坂府堺市で１３日に開かれた「第７５回全日本合唱コンクール全国大会」（全日本合唱連盟など主催、以下全日本）の小学校部門（出場３９団体）で、初出場ながら最高の金賞（受賞１３団体）を受賞した。部員らは「今までで一番」と会心の出来栄えを満足そうに振り返った。ほかに音源審査の「こども音楽コンクール」（ＴＢＳ主催）にも北海道代表として出場が決まり、２７日に町内で収録を終えた。今年度だけで３回全国への出場を果たすなど、充実の活動を遂げている。（五味亜希子）

　部員ら「一番の出来」

　両合唱部は、１０月９日に東京都渋谷のＮＨＫホールで開かれた第８９回ＮＨＫ全国学校音楽コンクール（Ｎコン）を皮切りに躍進。Ｎコンは残念ながら上位３賞には入らなかったが、町内からは中標津小が３年前に、丸山小は昨年にそれぞれ単独でＮコン全国に初出場し、コロナ禍で大会が中止となった２年前（８７回）を除き、３大会連続で町内から全国出場を果たすなど、技術や経験が伝承されている。

　ほぼ同時期に全国出場が決まった全日本では結果が付いてきた。Ｎコンと違いマスク不要だったこともあり、屋外で山林に声を届けるように行ったダイナミックな練習が奏功し最高の結果となった。課題曲は伴奏のない難しい曲だったが部員３０人を指揮する中標津小の近藤仁美教諭は「本番で一番いい演奏ができる子供たちの力が素晴らしい。心に届くような演奏を目指してやってきたことができた」とたたえた。

　３番目となる全国は、音源審査によるＴＢＳ主催「全国こども音楽コンクール」。１６日に北海道ブロック大会の結果が発表され、両部は小学校声楽部門「合唱」で最優秀賞に輝き北海道代表に選ばれた。さらに４チームに分かれて出場した「重唱」でも最優秀賞（道代表）、審査員特別賞、残り２チームはいずれも優秀賞に入った。

　部員たちは２７日に町総合文化会館大ホールで収録を終え、来年１月の審査結果を待つのみとなった。全国の舞台を複数経験した丸山小の部長川野柚さん（１２）は「みんなで声を合わせようと頑張ったことが一番印象に残っている」。中標津小の部長町中千里さん（１２）は「もっと合唱が楽しくなった」と充実の表情を見せていた。