簡単でも栄養しっかり 食事からフレイルを予防 シニア料理教室
【網走】高齢者が健康づくりに配慮した料理を学ぶ「シニア料理教室」が、このほど市保健センターで開かれた。市高齢者福祉係と、市食生活改善協議会が共同で開いているもので、今年度は9月に続く2回目の開催になる。
市内の高齢者14人が参加した。70代が中心だが、中には80代の参加者もおり、高齢者の健康に対する関心の高さをうかがわせた。
メニューは「和風スパイスカレーのこだわりプレート」。サバの缶詰めを中心に、カットトマトやカレー粉、ゆで卵などの具材とターメリックライスを1つの皿に盛りつける。
同協議会によると、今回のメニューではカレー粉を使ったり、ご飯はターメリック(ウコン)を加えて炊くなどで彩りを考えながら、豆苗とエノキの和え物、パプリカと大根をこんぶ茶の粉末で和えるなど、簡単にできて栄養のバランスも考えたものになっているという。
また、体力が低下しないようにエネルギー源として、筋肉や血液を作るのに重要なタンパク質もしっかり取れるよう考えられている。
教室では、受講者2人に同協議会のメンバー1人が付き、サポートを受けながら料理を作っていった。
とはいえ、参加者は女性が中心で、みな食事の支度などで料理は慣れている人ばかり。玉ネギをすりおろしたり、フライパンでニンニクを炒めたりと、レシピを見ながら手際よく進めていた。
出来上がった料理は、さっそく試食。新型コロナ予防のため、車座ではなく1列に並ぶ「スクール方式」で試食した。 また、食事中も栄養について学べるよう、高齢者向けの「食育マット」も用意。エネルギーやタンパク質についての説明が書かれており、受講者は黙食で会話ができない分、説明をじっくりと読みながら試食していた。
同協議会の吉阪一子会長は「フレイル(虚弱)をテーマに、栄養バランスに配慮した、手軽にできる料理を学んでもらうことで、介護予防や健康への認識を深めてもらえれば」と話していた。
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