藤丸主要地権者、不動産集約に大筋合意 再生へ前進【帯広】
来年1月末で閉店し、新たな体制での再生を目指している百貨店・藤丸(帯広市、藤本長章社長)について、その前提とされる土地と建物の権利集約に向け、藤丸側と主要地権者が大筋で合意したことが11日までに分かった。地権者ごとに金額など条件交渉を進めた上で、早ければ今月中にも正式合意につなげたい考え。藤本社長は「まだ正式ではなく課題は多いが、(再生へ)大きな一歩となる」とし、テナントへの説明を近く行う考えを示した。
藤丸側は閉店後の再生について、地方創生ベンチャー・そら(帯広市、米田健史社長)に担ってもらえないか依頼しており、同社を中心に再建計画を立てているとされる。
藤丸店舗は約40年前に建築されており、再建には耐震を含めた店舗改修などが必要。また、屋号を残して新たな体制で営業をしていく上では公的機関の支援を受け、現藤丸を私的整理するのが最善とされる。その条件の一つとして、藤丸の土地と建物を集約し、スポンサーとなる企業などが持つことが望ましいとされていた。
ただ、現状では敷地と建物にはそれぞれ10前後の法人・個人の地権者や区分所有者がいて、契約状況が異なっている。7月に閉店方針を示した後も、それらの地権者らとの集約への合意交渉を水面下で続けてきた。
藤本社長は取材に応じ、「今週に入り、主要な地権者の皆さんが条件面での交渉テーブルにのってくれることになったのは事実」とした上で、「藤丸と契約するテナントへの説明と今後の意向などを聞く場を今月中にも設けたい」とした。
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