釧路港でICT施行【釧路】
釧路開発建設部は9日、ICT(情報通信技術)を活用した釧路港の浚(しゅん)渫(せつ)工事を報道機関に公開した。 公開したのは、国際物流ターミナルが整備された釧路港西港区で、大型船の入港に対応するマイナス14㍍の深さを確保するための航路や泊地を浚渫する工事。海底に堆積した土砂は、浚渫船のクレーンに取り付けたバケットでつかみ、運搬船に積み込んで処分場に排出する。この工事では、掘削作業をICT建設機械によって行っている。 従来、掘削作業はクレーンを操作するオペレーターの経験と勘に頼っていたが、これを全地球測位システム(GPS)などICTにより可視化。海中の掘削場所や掘削量などが色分けされてリアルタイムにモニターに映し出され、オペレーターはこれを見ながら作業できる。 これまでは掘削するごとに計測し図面に描くという繰り返しだったが、その作業を省力化。また、船を正確な位置にセットしたり、掘り残しを防ぐなど正確性も向上した。 釧路開建では、i―Construction(建設システム全体にICTを導入する取り組み)を進めている。釧路港湾事務所第1工務課の鈴木孝信課長は「建設業は高齢化が進み、人出不足に陥っている。ICTの活用で省人化し、生産性向上を目指したい」と話している。
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