火災時の煙「前が見えない!」 白鳥台小で防災学校
【網走】白鳥台小がこのほど1日防災学校を行い、児童が災害時の対応などを学んだ。
休み時間中の午前10時過ぎ、校内に警報音が鳴り響くとともに、火災発生の放送が流れると、児童は一斉にグラウンドへ。みな真剣な表情で避難していた。
集まったグラウンドでは、網走消防署が用意したテントで、火災時の煙を体験した。
細長いテントの端から入り、中を通って反対側の端から出るだけで、その距離もたった数メートル。しかし、中は煙で満たされ、さらには中に張られたパーティションが進路をさえぎるようになっている。
児童は3、4人のグループでテントに入った。普通に歩けば数秒のところだが、待てど暮らせど反対側から出てこず。中には全員が出るのに10秒以上かかるグループ、出ては来られたものの1人いないことに気づかないグループもあった。
やっとのことで出てきた児童は、口々に「全然見えなかった」「前の人がどこにいるのか分からなかった」などと話していた。
体験に使ったのは体験用の白い煙だが、消防署員は「実際の火災で出る煙は、灰色や黒に近い色なので、もっと見えません」と説明。「床からほんの少しの高さだけが見えるので、火災から避難する時はなるべく低い姿勢で、壁伝いに逃げるように」と聞いた児童は「はい」と返事をしていた。
この後、1年生と2年生はパトカーを見学。ボディに触れたり運転席に乗ったりと、みな大喜びだった。 3年生以上の児童は、避難所で使われる段ボールベッドの組み立てを体験した。
5つのグループに分かれた児童は、それぞれ段ボールベッドを作ったが、3種類の段ボールを組んで合わせるだけという簡単な仕組みに、児童もとまどうことなく作ることができた。
実際に寝てみた児童は「すごい丈夫」「中は空だから、物を入れられるね」などと、段ボールベッドのメリットを話し合っていた。
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