【浜中】ルパン三世フェスティバルｉｎ浜中町（モンキー・パンチ＆ルパン三世ｄｅ地域活性化プロジェクト主催）は３０日、町総合文化センターでスペシャルトークを開き、アニメでルパンの声を担当する栗田貫一さんと、石川五ェ門役の浪川大輔さんが``お宝､､トークで来場者を楽しませた。

　会場はコロナ禍のため、入場を３００人に限定。同センターロビーなど３カ所でライブ配信も行われた。トークショーは、２人とアニメ制作に関わるトムス・エンタテインメントの野崎康次プロデューサー、東北新社の清水洋史監督、日本テレビの中谷敏夫部長が登壇した。

　今年７月に逝去した次元大介役の小林清志さんとの思い出を振り返った。小林さんは１９６９年から２０２１年まで、５０年以上にわたり次元役を担当。昨年、テレビ最新作のシリーズ６の初回放送を最後に勇退した。栗田さんは「ルパンに対し一歩引いた演技は、次元役そのもの。最後の収録で『あばよ』と言われたあいさつが忘れられない」、浪川さんは「最初は怖いイメージだったが、よくジョークをいう優しい人だった」と述懐。制作の３人は「役へのこだわりから作品を超えて１人の人間の生きざまを見た。最後まで妥協せず取り組んでいた」とたたえ、次元役を引き継いだ大塚明夫さんからのビデオメッセージが上映された。

　ステージでは、シリーズ６の場面を使い２人によるアフレコを実演。浪川さんが、峰不二子や銭形警部の役を務めたり、栗田さんが著名人のものまねで応じるなどアドリブ満載の再現に来場者から大きな拍手が寄せられた。また来場者がアフレコに挑戦する場面もあり、会場は温かい雰囲気に包まれていた。浪川さんは「浜中の人たちがルパンを愛してくれる気持ちを世界中に広めたい」、栗田さんは「会場でみなさんに会えてよかった。新メンバーも入ったのでこれからも頑張りたい」と話していた。

品への思いや制作秘話、アフレコ実演などで会場を沸かせた栗田さん（右）と浪川さん