魚にまつわる豊富な知識をユーモアと生き生きしたイラストで解説したさかなクン

　【厚岸】来年９月１７日に開催する第４２回全国豊かな海づくり大会北海道大会を記念し、東京海洋大学名誉博士で客員教授のさかなクンの講演会が２２日、町社会福祉センターで開かれ、さまざまな魚介類にまつわる軽妙なトークと即興で描かれたイラストが来場者を魅了した。

　町民約３８０人が参加した。さかなクンは、アフリカのセネガルで乱獲により激減したタコやカキの資源回復に取り組む様子を紹介。タコは日本への輸出がほとんどで、産卵し育てるためのタコつぼは地元の土で作り、破損しても自然に戻るよう工夫しているなどと説明した。

　会場では、クイズ形式で生態や特徴を解説しながら、それぞれの魚介類のイラストも披露。厚岸特産のカキや旬のサンマ、シシャモなどのほか、会場の子供たちの声に応え、サケやサバなどを即興で描き上げていた。

　また世界中で深刻化する海水温の上昇や海洋プラスチック問題にも触れ、食べ物を感謝して食べることやマイバッグやマイボトルなどを持参する、ごみは決められた場所に捨てるよう強調。「町をきれいにすると海のごみも減り、環境を守ることができる」と呼び掛けていた。厚岸小５年の川崎康太郎君（１０）は「魚の名前の由来など知らないこともあり楽しかった」と笑顔を見せていた。