ごみ拾いで日本一周 兵庫出発8カ月目、藪根、福本さん根室入り【根室】
【根室】日本の海岸線をごみを拾いながら2人歩きをしている旅人がいる。リヤカーを引きながらの日本一周は、今年2月2日に兵庫県西脇市を出発して約8カ月目で根室市に入った。これまで262日間に歩いた距離は3472㌔、集めたごみは2・3㌧にもなる。
幼い頃にテレビで憧れた「歩き旅」を実現させようと、会社員をやめ「夢の実現」に一歩踏み出したのが藪根(やぶね)頌己(しょうき)さん(32)で、福本晃子さん(34)がパートナーとして寄り添う。北海道には6月12日に上陸。日本海側を北上し、宗谷岬、知床半島を経由して根室に着いた。
藪根さんは「ただ歩くだけでは自己満足になってしまう」とごみを拾いながら歩くことを決意。リヤカーにはソーラーパネルやバッテリーを積み、火気厳禁の場所では炊飯器を使う。基本はテント生活だ。人との出会いが一番の楽しみ。福本さんは「北海道の人は家に招いてくれたり、食事をごちそうしてくれたり優しい人が多い」と話す。
ごみ集めは危険が伴うためリヤカーで通る道路左側のみを拾う。それでもごみは多く、大半がペットボトルのポイ捨てだ。21日は「明郷☆伊藤牧場」を出発、道の駅スワン44ねむろまでを歩き、17・5㌔のごみを拾った。
集めたごみは行く先々の自治体に託すが、ごくまれに断られ、「精神的に落ち込む」という。果たして根室はというと、その``稀、、に該当したが、「開発局を紹介してもらい引き取ってもらった」。降雪期の12月~来年3月は北海道で働く予定で、春に2人歩きを再開させるそうだ。藪根さんは「2人でのんびり歩きます」と笑顔を見せていた。
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